社労士過去問 雇用保険 賃金日額

問題

雇用保険 賃金日額

 

A

健康保険法第99条の規定に基づく傷病手当金が支給された場合において、その傷病手当金に付加して事業主から支給される給付額は、賃金と認められる。

 

B

接客係等が客からもらうチップは、一度事業主の手を経て再分配されるものがあれば賃金と認められる。

 

C

月給者が1月分の給与を全額支払われて当該月の中途で退職する場合、退職日の翌日以後の分に相当する金額は賃金日額の算定の基礎に算入する。

 

D

賃金が出来高制によって定められている場合の賃金日額は、労働した日数と賃金額にかかわらず、被保険者期間として起算された最後の3カ月間に支払われた賃金(臨時に支払われる賃金及び3カ月を超える期間ごとに支払われる賃金を除く。)の総額を90で除して得た額となる。

 

E

支払義務の確定した賃金が所定の支払日を過ぎてもなお支払われない未払い賃金のある月については、未払額を除いて賃金額を算定する。

 

正解

 

A ×

傷病手当金に付加して事業主から支給される給付額は、恩恵的給付と考えられるので賃金とはならない。

また、健康保険法の傷病手当金は健康保険の給付金なので、賃金とはならない。

 

B 〇

チップでもなんでも事業主の手に渡ればそれはもう売上の一部。

その売上が社員に還元されるわけで、出来高制と同じようなもの。

だからそれは賃金となる。

 

C ×

退職日以降で働いた分は賃金に算入されない。

賃金日額の算定上の話で事業主が善意で大目に払ってくれても。

 

Ⅾ ×

出来高制でもなんでも雇用保険での賃金日額の算定に関することで、3カ月というものはない。6カ月がスタンダードで、それを180日でわるものと思っていた方がいい。

 

E ×

仮に未払い額を除いて算定した場合、本人にとって不利な金額となってしまう。

未払いなんていうのは、大体が事業主の勝手な都合か、手続きの漏れで本人は悪くない。

含めて計算してあげるのが本来。

ただ、離職票をハローワークに届出た時点で最終月の給与が決まってなく、いったんその1ヵ月分の給与を除いて賃金日額を計算することはある。

その場合は、給与額が決まった時点で事業主からハローワークに連絡があり、賃金日額の計算をしなおすことになっている。

志望動機 福利厚生

「なかなかエントリーシートが通過しません。」

 

月下旬の面接解禁になる前の頃の話です。

ある就活中の3年の女子学生がキャリアセンターに相談にきました。

一見ものしずかな感じで真面目そうな学生さんです。

 

エントリーしている業界の話、応募している企業の話、エントリーシートの書き方など、面談シートに書かれていることを中心に話を聞いていきました。

 

エントリーシートが通らない

 

私:「ガクチカとか自己PR にはどんなエピソード書いてるの?」

女子学生:「アルバイトとサークルのことです。100円ショップのレジ待ちの導線を改善した話をメインで書いてます」

私:「うん、悪くないね」

女子学生:「でもエントリーシートが全然通らないんです」

私:「そうなの?今エントリーシートもってますか?見せてもらってもいいですか?」

女子学生:「はい」

 

このようなやりとりをして、これまでだめだったというエントリーシートを見せてもらいました。

 

その中のひとつは志望業界はBtoBの部品メーカーということで、就職四季報に載っているもののあまり知名度が高くないでも大企業というとても目のつけどころの良い企業に応募していると思いました。

と同時に、私は首をかしげました。

就職四季報を見ると、昨年度のエントリーシート通過率が80%と書いてあったからです。

 

誤解を恐れずに言うなら、大学名で落とされるような大学ではありませんし、応募者が殺到するような人気企業でもありません。

普通に書いてれば、エントリーシートはまず落とされることがないはずです。

それなのに落とされた?なぜ?と思い、私はエントリーシートを読み進めました。

 

 

自己PRの内容

自己PRは100円ショップのアルバイトのエピソードが書いてありました。

少し表現がくだけているというか、口語が混じっていたのが気にはなりましたが、文章の構成や内容には問題がありません。

文字数も400字の制限いっぱいに埋めてあります。

落とされる要素はないと思いました。

「別に、悪くないよね」

女子学生は黙って軽くうなづきました。

私は読み進めました。

 

 

 

志望動機の内容

あ、これが原因か!と思ったのは志望動機を読み進めていたときでした。

志望動機は休暇や手当などの福利厚生面に惹かれたことががあげれていたのです。

文章のロジックや表現などはよくまとまっていて問題ありません。

ただただ、志望動機に書く理由が悪かったのです。

 

 

 

福利厚生の罠

「福利厚生や給与が良いからその企業に興味がでて志望しました。」

これは一見とてもまともな理由です。

実際ほとんどの人は実際そうだと思います。

ですが、志望動機に福利厚生が良いからと書くのはタブーというか、それだけでレッドカードを出される可能性のあるネタなのです。

 

なぜでしょうか?

答えは簡単です。

 

福利厚生に惹かれましたというのを人事が見るとこう思われるからです。

「なんだ結局お金目当てか。それなら他の会社でいいじゃん」

 

たしかに学生さんがしているのは婚活ではなく就活です。

就活はある意味ビジネスなので、お金を儲けるために安定して働くために企業選びをするので原理原則で、咎められることではありません。

ですが、人事がいいなと思う人は、自分のこと(ビジョンややりたい仕事)がはっきりわかっていて、それに向けて準備をしている人です。

会社の事業や仕事のことをよく調べたうえで、自分の目指す方向性と一致したから応募しましたと言ってくれる人です。

 

自分に何ができてどう貢献できるかしたいかを書かずに、福利厚生に惹かれたと書いてしまうと、

「お金がほしいだけじゃん。会社に貢献してはじめてお金をもらえる権利がもらえるのであって、仕事もしてないのに(何に貢献できるかもわからないのに)順番が逆だよ。」

と人事にエントリーシートを読まれながら、ツッコミを入れられてしまいます。

厳しい言い方をすると、仕事とは何かをわかってない = 社会にでる準備ができてないとレッテルを貼られてしまうのです。

もっと言うと、制度はどんどん変わっていくのが会社です。

いつ業績が悪くなって給料が減るかもわかりませんし、住宅手当が廃止されるかもしれません。

休みも大体は決まっていますが、繁忙期には休日出勤も残業もしなければいけないときはあります。

そういう状況になったら辞めてしまうのと思われてしまうのです。

 

もう一度言いますが、実際はみんな本音はそうです。私もそうです。

お金や休みが大事なモチベーションです。

ですが、それを書いてしまうと、他にどれだけいいこと書いていても誤解されるのです。

 

特に人事なんかは自分に甘く人に厳しい生き物です。

自分を棚上げして人を評価してきます。

 

だから、福利厚生のことを志望理由にするのはとてもリスキーなのです。

 

 

 

知らなかっただけ

「あー、原因はたぶんこれだと思うよ」

と福利厚生を志望動機に書いていることをやんわりと指摘して、丁寧にその理由を説明をしました。

女子学生さんは目を丸くして話をきいていました。

 

エントリーシートが通らなかったのは、彼女の能力が劣るわけでもエピソードが悪いわけでもなかったのです。

また運がわるかったわけでもありません。

単純に人事からどう思われるかという視点がなかった、エントリーシートのタブーを知らなかっただけなのです。教えてくれる人がいないのです。無理もありません。

 

ちょうど面談の終了時間になったので、ありがとうございましたと言って、帰っていきました。

まだ半信半疑の様子ではありましたが、納得はしている表情でした。

 

その女子学生が次に面談にきたのは1ヵ月後でした。

以前より明るい表情になっているように感じに見えました。

 

「おかげさまでエントリーシートは通るようになりました。」

 

面接対策として、エントリーシートを見せてもらいましたが、改善されてとても良くなっていました。

社労士過去問 雇用保険 給付制限

問題

雇用保険 給付制限

 

A

被保険者が正当な理由がなく自己の都合によって退職した場合には、雇用保険法第21条に定める待機の期間満了後1ヵ月以上3カ月以内の間で公共職業安定所長の定める期間は、技能習得手当が支給されない。

 

B

上司、同僚等から故意の排斥又は著しい冷遇若しくは嫌がらせを受けたことにより退職した場合は、自己の都合によって退職した場合であっても、正当な理由があるためこれを理由とする給付制限は行われない。

 

C

被保険者が自己の責に帰すべき重大な理由によって解雇された場合であっても、公共職業安定所長の指示した公共職業訓練の受講日以後は、他の要件を満たす限り基本手当が支給される。

 

D

全国延長給付を受けている受給資格者が、正当な理由がなく公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受けることを拒んだときであっても、当該拒んだ日の翌日から起算して1ヵ月を経過した日から基本手当が支給される。

 

E

偽りその他不正な行為により育児休業給付金の支給停止処分を受けたものの配偶者が子を養育するための休業をしたときは、他の要件を満たす限り育児休業給付金が支給される。

 

正解

 

A 〇 

自己都合で退職した場合は給付制限がかかる。

1ヵ月~3ヵ月の間で調整されるが、何年務めていた会社であっても「一身上の都合」でやめるのであれば3ヵ月の給付制限で処理される。基本手当も技能習得手当も同様。

働いているうちは、この3カ月というのはあっという間だが、退職して無職の状態での3ヵ月というのはとてつもなく長い。

なぜなら、実際は失業給付が自分の銀行口座に振り込まれるのは、退職後5カ月となるから。

会社を辞めてすぐハローワークに出頭できればいいのだが、会社側では最後の給与額を離職票に書く必要があるため発行までに2週間から1ヵ月ほどがかかる。

そして、さあ3カ月の給付制限が終わったと思ったところからカウントがはじまるので、振込まではそこから1ヵ月、さらに振込手続で1週間かかるので、5カ月ほどとなる。

無職となり収入がなくなると、1日1日が本当に待ち遠しくなる。

制度だから仕方ないので、自己都合で会社をやめることを考える場合は、5カ月間どうやって食つなぐか、または再就職を急いで再就職手当を受け取るなどの計画をしっかり立てておきたいところ。

 

B 〇

いわゆるセクハラ、パワハラ、モラハラ、マタハラなどが「上司、同僚等から故意の排斥又は著しい冷遇若しくは嫌がらせ」に該当する。

自分が辞めたくて辞めたというよりは、これ以上続けると心身を壊すからしかたなくやめたわけであって、本人の責任とは違うので、給付制限という罰はなくなる。特定理由離職者に該当する。

 

C 〇

「自己の責に帰すべき重大な理由によって解雇された」場合であっても、それは会社の中での話。

解雇された時点でその組織での処分というか、制裁はすでに終えているので、さらにハローワークにより社会的制裁を与えるのはおかしな話。

離職理由は自己都合として処理される。

また、職業訓練を受けると、給付制限は解除される。たとえば、会社を辞めた次の月から職業訓練が開始されるならその月から基本手当の支給対象となる。お得な制度。

 

Ⅾ ×

拒んだ以後は基本手当支給されないこととなる。

訓練受講後の訓練延長給付、個別延長給付、広域延長給付、全国延長給付又は地域延長給付を受けている受給資格者が、正当な理由がなく同様の拒否をした場合は、その拒んだ日以後基本手当は支給されない。

 

E 〇

共働きの場合、どちらかがどちらかの扶養に入っているなら、被保険者が処分を受ければ影響されるが、たとえば両方とも正社員で扶養されずに働いている場合は、影響されない。

 

 

 

社労士過去問 就職促進給付

問題

就職促進給付

 

A 基本手当の受給資格者が、所定給付日数の3分の1以上かつ45日以上の支給残日数があったとしても、離職前の事業主に再び雇用されたときは、就業手当を受給することができない。

 

B 受給資格者が離職理由による給付制限を受け、雇用保険法第21条に定める待機の期間満了後の1か月の期間内に事業を開始したときは再就職手当を受給することができない。

 

C 移転費は、受給資格者が公共職業安定所の紹介した職業に就くため、その住所及び居所を変更しなければ、受給することができない。

 

D 偽りその他不正な行為により就職促進給付を受けたことにより処分を受けたものが、給付を受けた日以後新たに受給資格を取得した場合には、その受給資格に基づく就職促進給付を受けることができる。

 

 

 

正解

 

A 〇 

たとえば、ある派遣会社に登録して1年働いて離職し、また1年同じ派遣会社に紹介された会社に1年働くということはそれほど難しいことではない。

 

B ×

まず再就職手当はどこかの会社に再就職した場合だけでなく、自分で起業したり、個人事業主となった場合にも一定の条件を満たしてれば支給対象とはなる。

ただ、たとえば前に働いていた会社を自己都合で辞めていれば、待機7日間のあと、1ヵ月の給付制限がかかってしまうため、その間は支給対象とはならない。

 

C ×

ハローワークから紹介された職業につくためだけではなく、ハローワークから指示された公共教育訓練を受講する為に住所を変更する場合も移転費の支給対象になる。

ただ、住所や居所を変更した場合にという条件は変わらない。

 

Ⅾ 〇

1度不正受給して罰を受けても、次に受給資格を得たときにはその罰は持ち越されない。

 

社労士過去問 雇用保険 特例被保険者

問題

特例被保険者

 

A 100日の期間を定めて週あたり労働時間が35時間で季節的に雇用されていた者が、引き続き30日間雇用されるに至った場合は、その30日間の初日から短期雇用特例被保険者となる。

 

B 特例一時金は、短期雇用特例被保険者が失業した場合において原則として離職の日以前1年間に被保険者期間が通算して6カ月以上であったときに支給される。

 

C 特例一時金の支給を受けることができる資格を有する者が、離職の日の翌日から起算して6カ月を経過する日までに特例一時金の支給を受けることなく就職した後に再び失業した場合(新たに基本手当の受給資格、高年齢受給資格又は特例受給資格を取得した場合を除く。)、失業の認定を受けたときは、当該受給資格に基づく特例一時金を受給することができる。

 

D 特例受給資格者証の交付を受けた者特例一時金の支給を受ける前に公共職業安定所長の指示した公共職業訓練(その期間が政令で定める期間に達しないものを除く。)を受ける場合、その保管する特例受給資格者証を管轄公共職業安定所長に返還しなければならない。

 

E 特例一時金の額は、基本手当日額に相当する金額の50日分である。

 

 

 

正解

 

A 〇 

季節的な業務に週30時間以上、かつ4カ月を超えて雇われることが条件。

最初の契約では4カ月を超えない見込みだったが、業務が長引いて契約を延長された場合は、その期間を超える契約の初日から短期雇用特例被保険者となる。

4カ月を超える日に特例被保険者になるというわけではない。

 

B 

離職の日以前1年間に被保険者期間が通算して6カ月以上

 

C 〇 

最初にやめたときに失業給付を受け取っていなければ、再就職してもしばらくはもらえる権利は生きている。

ネックはいつまでその権利が生きているか。会社を辞めてから大体6カ月という設定で正しい。

一般被保険者は通常1年間だが、特例被保険者の場合季節的業務につくことが前提なので、1年もいらなくその半分が妥当という考え。

 

Ⅾ 〇

まず失業中にハローワークに求職の申込をして、公共職業訓練を受けるよう指示されたら理由がなければ断れない。

指示なのでそれに従わないと罰がある。程度の重さ軽さがあり、たとえば一般被保険者が紹介された求人を断った場合、失業給付の給付制限がかかったりする。

公共職業訓練を受ける場合、特例一時金というかたちでなく、基本手当や技能習得手当、寄宿手当といったかたちで支給されるため、特例受給資格者証は必要なくなる。

重複を避けるために返還しなければいけないというだけの話。

 

E ×

一般被保険者の場合は最も少なくて90日分。

特例受給資格者の場合は短期なので30日分。当分の間は40日分とされている。

社労士過去問 雇用保険 届出

問題

雇用保険 届出 確認

 

A 事業主がその事業所の所在地を管轄する公共職業安定所長へ雇用保険被保険者資格喪失届を提出する場合、離職の日において59歳以上である被保険者については、当該被保険者が雇用保険被保険者離職票の交付を希望しないときでも離職証明書を添えなければならない。

 

B 被保険者であった者に係る資格取得の確認の請求をする権利は、離職後2年を経過すれば時効によって消滅する。

 

C 被保険者は、厚生労働大臣に対して被保険者であることの確認の請求を口頭で行うことができる。

 

D 事業主は、その住所に変更があったときは、その変更があった日の翌日から起算して10日以内に、その変更があった日の翌日から起算して10日以内に、その事業所の所在地を管轄する公共職業安定所長に所定の事項を記載した届書を提出しなければならない。

 

E 事業主は、その雇用する高年齢被保険者が介護休業を開始しても、その事業所の所在地を管轄する公共職業安定所長に雇用保険被保険者休業開始時賃金証明書を提出する必要はない。

 

正解

 

A 〇

通常は本人が離職票の交付を希望しなければ、別に離職証明書を添付しなくてもよい。

たとえば、離職後すぐに再就職先が決まっている場合などは失業給付をもらわないことが前提なので、失業給付をもらうための手当算出に必要な離職票は特に必要ないため。

ただし、59歳以上はどんな場合でも離職票を出さなければいけない。

なぜなら、60歳になった時にハローワークに雇用保険被保険者60歳到達時賃金証明書を提出することになっていて、それを作るのに離職票が必要になるから。

 

B ×

資格取得の確認請求に時効はない。

仮にあったとしても、2年というのは短すぎる。個人が「雇用保険に加入してましたよね」ということをさかのぼって聞くのに、「2年経ったので時効なので調べる事はできません」と総務や市役所に言われたら、それこそおかしな制度となる。

ちなみに、2年の時効があるのは、被保険者が不正に失業給付を受け取った場合などで、それを徴収する権利。逃げる側は被保険者でハローワーク側ではない。

 

C 〇

被保険者は文書か口頭でいつでも請求できる。

厚生労働大臣に対してというところがネックだが、ハローワークを管轄しているのは厚生労働省でそのトップは厚生労働大臣のため間違ってはいない。

被保険者や事業主が行うのは、管轄のハローワーク長に対して。

 

Ⅾ 〇

雇用保険の届出は10日以内がスタンダード。

 

E ×

雇用保険被保険者休業開始時賃金証明書は、雇用継続給付に関連する書類。

高年齢者継続給付、育児休業、介護休業の際の賃金が下がったかどうか、どれくらい下がったか、手当はいくらになるかを判断するために提出する書類。

高年齢被保険者だから開始時賃金証明書が不要という理由はない。

社労士過去問 雇用保険 賃金

問題

雇用保険法上の賃金

 

ア 月あたり一定の時間外労働があったものとみなして支給される定額残業手当が、実際に行われた時間外労働に基づいて算出された額を上回るとき、その差額は賃金に含まれない。

 

イ 賃金日額の最高限度額は45歳以上60歳未満が最も高いが、最低限度額は年齢に関わりなく一律である。

 

ウ 賃金日額の計算にあたり算入される賃金は、被保険者期間として計算された最後の3カ月に支払われた賃金(臨時に支払われる賃金を除く)の総額を90で除して得た額とされている。

 

エ 支払義務が確定した賃金であって所定の支払日を過ぎてもなお支払われていない賃金は、賃金日額の算定対象に含まれる。

 

オ 事業主が労働の対償として労働者に住居を供与する場合、その住居の利益は賃金日額の算定対象に含まれない。

 

正解

 

ア ×

そもそも、個人的には固定残業という賃金制度は少し怪しいという偏見がある。

たとえば、基本給が低い場合に固定残業をくっつけることで、月々の給料を高く見せることができるため。

ただ、一定の時間は残業しても残業代がでないと同じ意味なので、労働者にとっては優しくない制度。

せめて失業給付の算定上は企業ごとの賃金制度に左右されることない、本来の残業時間の計算にもとづき計算すべき。

 

イ 〇

最高限度額は下表のとおり。最低限度額は一律2,480円。この額を下回る場合は何歳でも2,480円。

45歳以上60歳未満が一番多く、60歳以上65歳未満が次に多い。特定受給資格者の表と照らし合わせると、35歳以上45歳未満をもう少し優遇してもいいように思うが。

 

ウ ×

算入される賃金は3カ月でなく6カ月(180日)。算定対象期間を考えれば、3カ月とはなりにくい。

季節的にムラがある業務の場合3カ月は偏りがでる可能性があるので好ましくないように思う。

 

エ 〇

逆に言うと、会社の責任で賃金が少なく支払われたのに、それで失業手当のもらえる額が減らされたらたまったものではない。と考えると、算定対象に含まれる方が妥当。

 

オ ×

退職金や年3回までのボーナスなど以外は給与として支払われる賃金総額が算定対象となる。いわゆる給与明細上の「総支給額」と考えてもいい。

社労士過去問 雇用保険 被保険者

問題

被保険者期間と基本手当の受給資格

 

A 事業主が健康障害の生ずるおそれがある旨を行政機関から指摘されたにも関わらず、事業所において健康障害を防止するために必要な措置を講じなかったことで健康障害の生ずるおそれがあるとして離職した者は、当該離職の日以前1年間に被保険者期間が通算して6カ月以上あれば、他の要件を満たす限り、基本手当を受給することができる。

 

B 最後に被保険者となった日前に、当該被保険者が高年齢受給資格を取得したことがある場合には、当該高年齢受給資格にかかる離職の日以前における被保険者であった期間は、被保険者期間に含まれない。

 

C 被保険者であった者が、離職の日まで業務外の事由による傷病のため欠勤し引き続き6カ月間賃金を受けていなかった場合、雇用保険法第13条第1項にいう「離職の日以前2年間」は、2年間にその6カ月間を加算した期間となる。

 

D 事業主の命により離職の日以前外国の子会社に出向していたため日本での賃金の支払いを引き続き5年間受けていなかった者は、基本手当の受給資格を有さない。

 

E 被保険者が平成26年4月1日に就職し、同年9月25日に離職したとき、同年4月1日から4月25日までの間に賃金の支払の基礎になった日数が11日以上あれば、被保険者期間は6カ月となる。

 

正解

A 〇

通常は被保険者期間2年間に1年被保険者期間がなければいけない。ただ、事業主のせいでやむを得ず離職してしまった場合は配慮をしてもらえる。この場合は、倒産・解雇等離職者に該当する。

B 〇

含まれない。高年齢受給資格者に関わらず、特例受給資格者についても同様。

C 〇

疾病、負傷、事業所の休業、出産、海外出向、国との交流採用などで賃金をうけられなかった期間があるときは、その分延長されて被保険者期間に参入できる。ただ、その期間が引き続き30日以上ないといけない。

D 〇

そもそも事業主の命令で海外に出向していたのに、万が一帰国後すぐにけがをして離職してしまったら基本手当が受けられないことになってしまう。だから、休職と同じように算定対象期間の延長の措置をうけることができる。ただ、延長できる期間は最大で4年間。5年間海外に出向していた場合、1年間ははみ出してしまう。だから、この場合は算定基礎期間が満たされないことになってしまう。

E ×

離職の日からさかのぼって被保険者であった期間を1ヵ月ごとに区分していき、1ヵ月の間に賃金支払基礎日数が11日以上あれば、1ヵ月の被保険者期間とみなされる。なお、就職して1ヵ月経たないうちにやめたり1ヵ月未満の期間がある場合は、その期間が15日以上あり、かつ賃金支払基礎日数が11日以上あれば、2分の1ヵ月として算入できる。

Uターン就職 理由

「自分はゲームが好きなので東京でゲーム会社に勤めたいと思ってます。ですが、親からは大学を卒業したら実家に戻ってくるように言われてます。どうすべきでしょうか」

 

彼がキャリアセンターに最初に訪ねてきたのは2月のおわりでした。

北関東の出身で、大学進学で上京してきた法学部の学生さんです。

周りに進路の相談をする人がいないと言うことでキャリアセンターを訪ねて来ました。

 

話を聞くと、彼としてはゲームが好きなのでゲーム会社に勤めたいと思っているとのことでしたが、漠然と進路を迷っているという相談でした。

2回、3回目の面談でエントリーシート対策や応募企業の検討を一緒に話し合いました。

 

Uターンすべきか

この間、実家に帰った際に親に就活の話をしたら、ゆくゆくは家の土地を継いでほしいと言われたとのことでした。

彼の実家は土地持ちで彼が長男なので、Uターンして就職することを期待されているということ。

 

実はこういう話は割とよく聞きます。家や土地を継ぐために地元や実家に戻ってくるように親から言われる話。

もちろん、地元が好きで、大学進学したときからそのつもりで地元企業しか受けないという方も多くいます。

それはそれで立派な選択で私としては応援するだけなのですが、難しいのは今回のように自分は関東に残って就職をしたい、あるいは地元に戻っても仕事がないから仕方なく関東で就職しようと考えるケースです。

地元が福岡や仙台、札幌、大阪などはUターンしてもそれなりの企業があるのでいいのですが、本当に周りに会社がないところに戻って土地を継ぐことを前提に進路を考えるとき大きく悩みが生じます。

卒業後にまるで違う生活、人生になるわけですから、悩んで当たり前です。

そこに自分の意思と親の意思が異なればなおさら一大決心になるので、それはそれは大きなエネルギーが必要です。

 

おそらく大抵のキャリアカウンセラーに相談するとこういう答えが返ってくるでしょう。自分のことだから、親とよく考えて自分で決めなきゃだめと。

ただ、それでは無意味ではないかと思います。親と話すことができないから、相談に来ているわけですから。ですので、少し踏み込んで私はこうアドバイスしました。

「田舎では求人が少ないし、最初はゲーム会社も沢山ある関東で就職をした方がいいんじゃない。実家にはすぐ戻らなければいけないの?ご両親の言うこともわかるけど、まだご両親が元気ならすぐに土地を継がなきゃいけないこともないんじゃない。せっかく東京のいい大学に入って上京を4年間は許してくれてるわけだし、東京で就職したいって一回話してみたらどう?」

 

彼はそうですねと言って、後日実家に帰ったときに親と話してみますとのことでした。

不安そうな顔をしてたので、何かあったらいつでも連絡してと、メルアドを伝えておきました。

 

Uターン就職の現実

現実問題として、大学卒業して最初に就職するところが社会人としての出身となります。特に就職して最初の3年をしっかり頑張ると、仮に転職をするとして、それなりに選択肢が広がるのでとても大事です。

その意味で、地元の中小企業で就職して、再上京したいと思っても非常に高いハードルになりますが、都心の大企業で就職して、地元に戻りたいと思って実際にUターンをする人はけっこういます。

ある程度社会人経験を積んでおけば、いざ地元に戻ろうというときに企業探しもスムーズにいきます。仮に地元に希望する求人がなくても自分で事業を考えるとか、資格をとって関連する分野の専門性を高めるとか自分なりに行動を起こしやすくなります。

 

一番不幸なのは、少しでもやりたいことがあるのに、それを押し殺して地元に帰って就職することです。それをしてしまうと、5年後、10年後にあのとき挑戦しておけばよかったと後悔することになるでしょう。

別にUターン就職することが悪いわけではありませんが、自分が納得しているかどうかが大事です。実家の事情は大切ではありますが、話し合いでなんとかなることもあるので、そのための悪あがきはしておきたいところなのです。

 

2週間後

その2週間後、地元から彼が戻ってきて、面談をしました。

晴れやかな表情で、私にこう言いました。

「ご報告です。親に話したら、こっちで就職していいということになりました。ゲーム会社を目指してこれから就活します。」

それから何度かエントリーシート対策の面談を重ねましたが、ひとつ大きな決断をしたためか、書いた文章は以前よりも具体的でずっと良くなっていました。

 

彼の場合は、地元か東京かの勤務地選択で苦労をしましたが、妥当な選択をしたと思います。

大学を卒業したあとの長い人生において、可能性や選択肢はできる限り多い方がいいですから

社労士過去問 雇用保険 基本手当

問題

基本手当

ア 受給資格に係る離職の日において60歳以上65歳未満である受給資格者に係る基本手当の日額は賃金日額に100分の45を乗じて得た金額を下回ることはない。

イ 受給資格者が、失業の認定に係る期間中に自己の労働によって収入を得たときは、収入を得るに至った日の後における最初の失業の認定日に、管轄公共職業安定所長にその収入の額を届け出なければならない。

ウ 受給資格者が失業の認定に係る期間中に自己の労働によって収入を得た場合、その収入の1日分に相当する額に雇用保険法第19条第2項に定める額を控除した額と基本手当の日額との合計額が賃金日額の100分の80に相当する額を超えないときは、基本手当の日額に100分の80を乗じ、基礎日数を乗じて得た額を支給する。

エ 基本手当の受給資格に係る離職の日において55歳であって算定基礎期間が25年である者が特定受給資格者である場合、基本手当の受給期間は基準日の翌日から起算して1年に30日を加えた期間となる。

オ 受給資格者が求職の申込みをした日の翌日から3日間、疾病により職業に就くことができなくなったときは、他の要件を満たす限り、当該求職の申込をした日の11日目から基本手当が支給される。

 

正解

ア 〇

基本手当の給付割合は60歳未満か60歳以上かによって変わってくる。

60歳以上の方がもらえる給付率は少しだけ少ない。

60歳未満

60歳以上65歳未満

イ 〇

失業期間中に内職などで収入を得たときはそのことを失業認定申告書によりハローワークに届け出なければならない。自己の労働による収入とは、原則として1日の労働時間が4時間未満のもの。メルカリなどで服を売って得た収入や、株を売ったことによる利益は含まない。

収入の額を届け出なければいけないのは、その額によっその日の基本手当が減額になるか、支給対象外となるかが決められるからである。

ウ ×

収入の1日分と控除額(1,294円)と基本手当日額の合計額の80%を超えるかどうか。

越えなければ、基本手当は減額されずに支給される。

超えていれば、基本手当からはみ出した超過分が減額される。

収入額と控除額だけで基本手当日額を超えていれば支給されない。

 

エ 〇

特定受給資格者で算定基礎期間が20年以上あり45歳~60歳の場合、支給日数は330日となり最も多い。1年は365日だから330日を引くと、ほぼ1ヵ月しか余裕がなくなる。そのため、余裕期間として30日が加えられる。

なお、所定給付日数が360日(45歳以上65歳未満で1年以上の算定基礎期間のある就職困難者のみ)の受給資格者は1年に60日が加えられる。

オ ×

待機期間中にケガや病気などで就職活動ができなくても、延長はされず、待機としてカウントされる。